脳卒中治療を担当する脳神経外科専門医のご意見

昭和大学脳神経外科教授 水谷 徹先生のご意見

脳梗塞は寝たきりになる原因として最も多く、脳卒中の約7割を占める。脳梗塞の約1/3が心房細動による心原性塞栓と言われるもので、左心房の中にできた血栓が脳に流れることによるものである。心房細動を原因とするものは脳の太い動脈を詰まらせるため、脳梗塞の中でも一番重症であることが多く、症状も重い。一般的にはワーファリンを服用して予防することが多いが、ちょっとした出血が止まらないなど生活の制限も含めてワーファリンのマイナス面は大きい。

私は現在 昭和大学脳神経外科に異動したが、20123月まで在籍した都立多摩総合医療センターで、脳神経外科医として脳卒中治療を数多く行ってきた。院内で目にしたこの手術は大変画期的だと思い、心房細動によって脳梗塞を生じた方を、たびたび大塚先生に紹介させていただいた。多くの患者さんが納得して手術を受けられ、実際大塚先生が公表されているように、合併症や死亡した方もおられず 何よりもワーファリンを服用しなくてよいということは患者さんにとって大きなメリットだと考える。

Page top